レーシック難民の眼鏡講座
17.既にレーシックを受けて現在のところ無症状のかたへ
・ 今すぐカルテを取り寄せましょう
今は快適でも問題が顕在化する日が訪れるかもしれません。それ以前に将来白内障になった際に、レーシック手術をしていると手術に必要なデータがきちんと取れないので、難民でなくとも必ずカルテは取り寄せましょう(術前検査および手術後の経過を記したカルテの保存期間は5年です)。なお、トポグラフィー(角膜形状解析装置による角膜形状図)などカラーでないと役に立たないデータも存在するので、取り寄せるときは必ずカラーで取り寄せましょう。
・ 将来に備え、斜位と遠視の測定はしてもらいましょう
現在問題がなくても、筆者のように1年後に突然問題が発生するケースもあります。将来に備え、きちんとした施設で両眼視及び眼位の検査をしておくといいでしょう。
・ 視力が低下してきたら、すぐに眼科に行きましょう
稀な症例ですが、角膜拡張症(ケラ・エクタジア)という症状があります。これはレーシックで角膜を削った際、角膜の強度が損なわれ、削った部分(主に下部分)が突出し、円錐状に膨らんでくる症状です。進行性で、最悪の場合失明に至ります。
レーシックでフラップを入れない角膜ベッドの厚みを250ミクロン以上保つのが常識化したころから減りつつあるようですが、妊娠などを機に発症することもあるようなので知識として知っておいた方が良いでしょう。後、レーシックを受けた後は、目をこすらないで!前述しましたが目をこする方は角膜拡張症が発祥しやすいと言うレポートが2011年にアメリカでありました。
詳しくは以下論文をご参照ください。
「LASIKと円錐角膜」稗田牧、『あたらしい眼科27』2010年、メディカル葵
・ パソコンを見るとき輝度が高いほど人間の目は疲れてしまう傾向があります。ただ、輝度の調節機能はどのパソコンにもついているわけではありません。フリーソフトの「nyoiscreen(如意スクリーン)」は輝度調整ができないパソコンでも輝度が調整できるようになるすばらしいソフトです(作ってくださった方感謝!!)これで画面を暗くして作業すると目の疲れ方が大分和らぎます。
気になった方は是非お試しください。
如意スクリーン http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se361290.html