レーシック難民の眼鏡講座
16.既にレーシック難民になってしまったあなたへ
・ 今すぐカルテを取り寄せましょう
将来白内障になった際に、レーシック手術をしていると手術に必要な検査のデータに補正が必要です(『屈折異常とその矯正 改定第5版』平成21年4月8日、所敬著、金原出版、P303等)術前検査および手術後の経過を記したカルテの保存期間は5年です。それ以上過ぎるとカルテは廃棄されてしまいます。まともな施設できちんとした治療を受けるためには術前のデータが必要になる場合があります。自分の身を守るためにカルテは必ずレーシックを受けた病院から受け取り、大切に保管しておきましょう。なお、大切なことですが、カルテにはトポグラフィー(角膜形状解析装置による角膜解析図)などカラーでないと役に立たないデータも存在するので、取り寄せるときは必ずカラーで取り寄せましょう。
・メガネで対処できる可能性が高い症状
遠視・・・遠視が原因で眼精疲労がひどい場合は、+レンズを処方してもらうことで近視の状態に持っていき、目の疲れをやわらげる事ができます。重要なのはオートレフラクトメーターによる単眼ずつの検眼ではなく、両眼視の検査をしてもらうことです(オートレフラクトメーターによる検眼では調節が働くため、近視と判断されさらに地獄を見る人も多数存在します)。そのため、検眼施設選びは慎重に行いましょう。
斜位・・・プリズム入りのメガネを装用することにより、輻輳などの負担が軽減され、眼精疲労が軽くできる場合があります。ただ、プリズムメガネには慣れるまでに時間が必要な場合もあるので、眼鏡屋さんと相談しながら検討しましょう(私の場合2代目のプリズムメガネに慣れるまで1ヶ月以上かかりました)。
まぶしさ(斜位が原因の場合)・・・斜位の症状の一つとしてまぶしさの場合はプリズム入りのメガネを装用することで軽減される場合があります。
正乱視・・・Axisが180度付近の直乱視や、90度付近の倒乱視、斜め方向の斜乱視がありますが、いずれもメガネで矯正が可能です。私の場合はレーシックを受けて乱視の角度が180度→90度になりましたが、その処方のメガネをすることで快適になりました。
・メガネで対処できない可能性が高い症状
不正乱視・・・通常の乱視は眼球自体または角膜が縦方向や横方向に歪むために起こるのですが、不正乱視はフラップの皺などの接合不良が原因で角膜そのものに不規則な凹凸が生じてしまった際に起こり得ます。メガネでの矯正は難しいようですが、ハードコンタクトレンズでの矯正は可能のようです。