レーシック難民の眼鏡講座
1.はじめに レーシック難民からレーシックを考えているあなたへ
みなさん、こんにちは。私は30代女子のレーシック難民です。
レーシックを受けようと考えていらっしゃる皆様に、どうしてもお伝えしたいことがあり、この文章を書いています。
ご自身はレーシックの希望者ではなくても、例えば近視や乱視のお子さんを心配していらっしゃる保護者様や、既にレーシック難民になってしまった人にも読んでいただければ幸いです。
近視矯正手術「レーシック(LASIK)」は近視眼の角膜をレーザー等で削って焦点距離を調節し、裸眼視力を上げる・・・という手術です。「コンタクトもメガネも必要なくなる」、「手術は日帰りで痛みも少ない」と聞けば、長年メガネやコンタクトを装用している人の中には「機会があれば受けたい」と考えている人も多いと思います。特に2011年の震災以後、いざと言う場合に備えるため近視矯正手術を希望される方が増えていると言う話を聞いたことがあります。
しかし、近視矯正手術は宣伝されているようにリスクゼロで目がよくなる手術では決してありません。
もちろん、レーシック手術を受けて満足されている人も多数います。オリコンの情報によれば近視矯正手術の術後満足度は91%です。ただしこのデータは「眼疾患のあった人や、強度近視の人(近視が強い人)を調査対象から調査対象から外し」、更に「ちゃんとした学術的な統計調査ではなく」、かつ「術後どれだけの期間の人に対してなされた調査なのか」が不明なデータです。
メガネから開放されようと思ってレーシックを受けたのに、逆に万年メガネ生活になってしまうことも有り得ます(眼位異常はコンタクトでは矯正できない)。また、不正乱視になり万年オーダーメイドのハードコンタクト生活になる事もありえます(不正乱視はメガネでの矯正が難しい)。万年メガネ・コンタクト生活ならまだマシで、外眼筋または毛様体に蓄積する疲労のせいで自律神経に異常をきたし、常に吐き気とめまいに襲われたり、それまでの仕事を失ったり、家庭が崩壊したり、障害者年金の御世話にならなければならなくなる方もいます。自分で目についての情報を集めようにも目が痛くてPCモニターを見るのが困難なため、ご家族などにお願いして必死になって情報を集めている人もいます。レーシック経験者のブログで「失敗した。自殺したい」という書き込みを見ることは珍しくありません。今この瞬間も新たなレーシック難民が生まれています。
なぜこんなことが起こり、しかもどんなに患者が医者へ訴えても問題にされず放置されているのか?
私はその原因を調べるうちに、この問題はレーシック手術をする眼科医の両眼視に関する無知に由来するものと結論付けるに至りました。
レーシックを希望されている方々は是非ともこの文章を読んでいただいて、レーシック難民が発生するメカニズムを知っていただき、それでも手術を受けるかどうかの判断材料にしていただければ幸いです。
※レーシックの後遺症には斜位由来以外の患者さんも多くいらっしゃいます。筆者の症例は全ての患者さんに当てはまるものではありませんので、どうかそのことを心に留めてこの原稿をお役に立てていただければ幸いです。