ある眼科医が語る、近視手術の罪!


[メール談義]

下記の談義は、K大学付属病院の眼科に所属のS医師と、私(岡本隆博)とのメール談義です。


賛成派の大学、反対派の大学

S  うちの大学病院の医局は、レーシックを認めていなくて、レーシック関係の病院で働くことが「いけないこと」だとされています。
ですので、レーシック関連のバイトをしている者はいません。実は、レーシックに関しては、大学の派閥によって推進派と否定派の二派にきれいにわかれています。
レーシックバイトをしている人の多くは、推進派の学閥の人です。しかも、教授からの紹介などで働いているそうです。

私立病院の勤務医の友人がバイトで勤めているレーシック術前の検査係の時給は、18000円だそうです。
友人は、半分冗談半分本気で「そのまま正社員になろうかな」と言っております。
条件は、週4日勤務、実勤8時間で年収2500万超だそうです。
(参考までに、私の現在の大学病院での労働条件は、週5日勤務、実勤12時間、さらに夜勤1日で、年収は600万(税込)です)

私からすると、我々のようなぺーぺーの医者にそれだけの給料を大盤振る舞いで払える
ほどに儲かっている、レーシックというものが、本当に恐ろしく感じます。
しかも、屈折異常に全く詳しくない、あの友人がレーシック前の検査をしているのだと思うと、術後の見え方に関するトラブルが起こることも、その後の対応もできず、レーシック難民が溢れることも容易に想像できます……私は、あんなもの絶対受けたくないですね。

その友人も、マイナス6Dくらいの近視眼で、メガネを常用していますが「自分では絶対やりたくないし……」といつも申しています。 ですので、メガネを掛けた眼科医がレーシックをしています。(^_^)


レーシックによる緑内障も

S  レーシックについて、もう少し述べますと、最近、外来で緑内障による視野欠損を訴えてくる若者の患者さんに、レーシック歴がある人が多い気がしています。
しかも、その大部分の患者さんは、再手術経験者です。まだ、統計学的データがないのでまだ安易なことは言えませんが、私は、再手術時の検査が甘いのではないかと疑っております。

角膜を削った後の、レーシック後の眼圧は、非接触眼圧計で測定するとどうしても低めに出るのですが、再手術の前の検診でも非接触眼圧計での眼圧測定をしているレーシック施設があるそうです。
レーシック術中,フラップ作成時眼圧を上昇させる必要があるため、元々眼圧の高い方には緑内障を引き起こすリスクを伴います。
再手術の前の眼圧管理の基準を、もっとしっかりすべきだと思います。

これは、私の倫理観なのですが、私は眼科医をしていて、レーシック後の後遺症を訴える患者さんが外来で来て、正直あまり良い気がしません。
世の中、いくらメガネやコンタクトで矯正しても網膜変性などで視力が出ない人がたくさんいるのです。 生来、明かりを感じることすら出来ない人だっているのです。
そのような患者さんのためにこそ尽くしたいと思うのが、私の気持ちです。

実際、そのような眼疾患の患者さんも、レーシックを受ける人の気持ちが全くわからないと言っています。
私からすれば、近視や乱視などの屈折異常なんて病気でもなんでもないのです。
なので端的に言えば、レーシックは豊胸術のような美容整形と同じ位置づけです。
美容整形で失敗した患者さんを、医師が助けてあげたいとはあまり思わないですね。
もちろん、メガネやコンタクトが煩わしいから手術をするという人もいるのでしょうけれど、手術をその病院で受けることを自らが選択したからには、その後の後遺症もその病院で責任を持って見てもらえば良いのですし、そのように掛け合うべきです。
その確証がないような施設では、手術を受けるべきではありません。
ただでさえ、大学病院は全国から来るロービジョンの患者さんで混雑しているのです。
医師として、不謹慎な発言かもしれませんが、あなたたちの安易な贅沢の選択のために、私が手助けをする余裕も気持ちも湧いてきません。


貴重な角膜をLASIK患者が奪う

S  岡本様ならば、私のLASIK反対派としての意見をきっとわかっていただけるのではないかと思いましたので、お話しさせていただきます。
岡本様は以下のようなケースの場合においても、角膜移植用の貴重な角膜をアイバンクから供給するべきだと思われるでしょうか?

【視力を良くしようとレーシック手術を受けたら、フラップが混濁し、角膜移植以外に改善の手段がない】

皆様ご承知かと思いますが、角膜移植とアイバンクについては厳しい現状があります。
待機数は6000眼以上なのに対して、年間の提供移植眼数は1500眼程度しかありません。
これをもとに考えますと、単純計算で角膜移植手術が受けられるまで4年かかるわけです。

希望すればすぐに角膜移植手術が受けられるわけではないのです。
ところが最近、角膜上皮幹細胞疲弊症や、先天性の白内障の患者さんに加えて、LASIKの失敗による角膜移植の待機患者も加わって来ているのです。

私には、これが腹立たしくて仕方がないのです。
先の銀座眼科の感染症でも角膜移植が必要になった患者がいたとのことです。
良く考えてみてください。

もし、このLASIK失敗患者に移植眼が使われれば、その分、角膜上皮幹細胞疲弊症や、先天性の白内障の患者さんなど、本来、本当にその移植眼を必要としていた患者さんの移植の機会を奪うことになるのです。
これは、エゴだと思いませんか?そのような、エゴを岡本様は許せますか?

もちろん、銀座眼科が衛生状態の悪い手術をしたということが直接の原因だということはわかっております。 しかし、角膜は使い捨ての部品ではないのです。
手術に失敗したら、取り替えればよい、というような風潮が、LASIK医や、LASIK患者のどこかあるのならば、本当に腹立たしくて仕方ありません。
LASIKで傷をつける前は健康な角膜だったのをわざわざ自らの意志で傷つけ、さらに失敗したら角膜移植を希望する、などというエゴは、私には到底理解できません。

私たちは、角膜のドナー不足を少しでも解消するために、再生医療も含め、なるべくたくさんの患者さんに光を楽しんでもらえるようにという切なる気持ちで、日夜研究・努力しているのです。
安易にLASIKを勧めて、しかも衛生状態が悪い適当な手術をする医師は、おそらく、病気により角膜移植を本当に望んでいる患者さんの痛切な願いや気持ち、そしてそれに応えようとする我々研究者の努力を知らないからできるのだと思います。
そのような医師や、術後の角膜移植を希望するLASIK失敗患者は、同じ人として、理解に苦しみます。

近視手術の後遺症対策研究会のサイトをひと通り見させていただきました。
そこに挙げられていたような、術後の近見不自由やハロ・グレアなどは、手術を受けられた方が責任を持って、ご自分で対処され、自己処理されれば良いと思いますが(冷たい医師だと言われても構いません)
この角膜移植の問題が一例でも生じる可能性があるからこそ、私は近視手術には大反対
なのです。

コンタクトやメガネから解放されたいという、自分の「贅沢」のために、他人の希望を奪うことになるかもしれない、それで良いのですか?
角膜の病気によって長い間、光をほとんど感じられなかった患者さんが角膜移植によって、「まるで生まれ変わったかのように感じる」「ドナーに感謝しながら生活していきたい」などと涙を流して語っておられるのですよ。安易にLASIKを受けて角膜移植が必要になっただなんて、恥ずかしいと思わないのでしょうか?
私は、倫理的に許せません。

LASIK失敗患者へのアイバンクからの角膜移植を禁止する、あるいはどの待機患者さんよりも後回しにする、という法が早くできれば良いと願ってさえいます。
また、一般の方はここまでは考えなくても良いのかもしれませんが、私は死後に、自分の角膜はぜひ誰かに使って頂き、光を感じて頂けたらと思っております。
自分がLASIKを受けるということは、その可能性を潰してしまういうことにもなるのだと思い、到底その気にはなれませんし、私の同僚の医師や研究者らも、そのように申しております。
これは、我々医師が、日々、光を求める患者さんを見ていて自然に「そうしたい」と思うことです。
なぜ世の中の皆さんはもう少し、今、自分が「見える」眼を与えられているということに感謝できないでしょうか?


 なぜ新聞で報道されない?

岡本 メールを拝見いたしました。

角膜移植の待機患者にLASIKの失敗患者が加わってきているというのは知りませんでした。
新聞などであまり報道されていませんね。
これは、近視手術の業者ではない正当な医療機関があえて発表をしないのか、それとも医療機関がマスコミに訴えかけているのにマスコミが無視しているのか、(手術業者の広告費圧力などのせいで)どちらなのでしょうか。
前者であれば、その理由を知りたいですし、後者であれば、毒はもはやそこまで回っているのかという感を否めません。

銀座眼科の一件で角膜移植が必要になった患者がいたという報道がたしかにありましたが、私は、あくまでも例外的な感じに受け取りました。
レーシックによる角膜移植希望者は、いまおよそどのくらいいるのでしょうか。

それから、患者さんのエゴということについては、人間はみなエゴで生きていますから、そういう人たちを一概に「アンタは自己中の悪いヤツ」とは非難できないでしょうけれど、通常の角膜などの疾患により角膜移植を望む人よりも、その優先順位において下位に回ってもらうのが妥当であるということには、私は賛成します。

それで、なぜ彼らは近視手術を受けたのか……? 私がもしメガネ屋でなく、眼についての専門的知識がなかったとしたら、強度近視で、ウスカル眼鏡もなく、コンタクトもうっとおしい、ということで近視手術を受けていたかもしれません。
そうなる理由の一番大きな理由は、業者の宣伝が巧みで世間に広く浸透しつつあることと、マスコミによるその怖さの広報が不十分だからでしょう。

そして、ネットにおける近視手術に関するサイトも、我々のサイトができるまでは、本当に公正なものがほとんどなく、単純な近視手術の宣伝か、あるいは一見公正ふう、実は宣伝のサイト、というものばかりでした。
ネットがそういう状況だったのは、誰の責任でしょうか?

近視手術に批判的な正当な医療機関(特に眼科)のネットでの広報活動が足りなさすぎたのではないでしょうか。
営業妨害だ、との訴訟を受けることを畏れて、ということもあるかもしれませんし、マジメな医師ほど、その種の広報活動は苦手ということもあるのかもしれません。

しかし、眼科医として本当の国民の目の健康のことを思うのならば、近視手術の危うさについてメガネ屋である我々よりもずっと世間から信頼されているはずの眼科医師の団体(特に大学関係、学会関係の)がもっと大きな声で発言すべきなのではないでしょうか。

近視手術をもっぱらとする医師に、医師としての誇りや責任感を求めることはもともと無理だと私は思います。満足な屈折検査もできないのに儲けねらいで近視手術をする医師が大半なのですから。

S先生は「コンタクトやメガネから解放されたいという、自分の『贅沢』のために」とおっしゃいましたが、たとえば、コンタクトが眼に合わない、メガネは職業上使いにくい、という人であれば、近視手術に踏切ったとしても、あながち贅沢だとは言えないでしょう。

もちろん、単にわがままで「コンタクトもメガネもうざい」とか思って近視手術を受ける人もいるのでしょうが、問題は、正確な情報が隠蔽されていることにあるのではないでしょうか。
近視手術の業者に対して、その情報を広報すべきと言っても、それは無理でしょうから、その責任は、その患者が流れてきて直接正確な診察ができる正当な眼科と、マスコミの両方にあると思います。

我が国のこの広いネット世界で、近視手術について覆面をせずにきちんと語っているそれ専門のサイトが、いま我々のサイトしかない、というのも、おかしなことだと言うほかはないと思います。

たとえば、日本眼科学会が、近視手術について慎重に考えるべき!という大きな意見広告を新聞に出すには、たいへんな費用がかかります。
そして、たまにそういうのを出しても一過性で終わってしまいます。
しかし、ネットサイトなら費用もわずかだし、近視手術に興味を持っている人ならいつでも見に来てくれます。

眼科学会が、近視手術の失敗による角膜移植を希望する人を忌避する気持ちが有るので
あれば、たとえば、ネットサイトとか、すぐにでも簡単にできそうなことから取り組んでいけばよいのではないでしょうか。
もし、眼科学会の中にも近視手術賛成派もいて、学会としての統一行動は無理というのであれば、反対派だけで、そういうサイトを作ればよいのです。
いま、日本人の8割は何らかの形でネットを見れると聞きます。そういうサイトの効果は、計り知れないものがあると思います。

 LASIK反対派の力が弱い

S  近視手術の患者で角膜移植を受けている人が急増しているということは全く報道されておりません。 おそらく、情報共有が全くできていないのだと思います。
今や、国立大学病院ですらLASIKを率先して行っているのです。

〇〇大学にしても、△△府立医大にしても、眼科学教室のHP上でLASIKを斡旋しているとも感じられるサイトを立ち上げているのです。

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/ophthal/www/topics/kussetsu.html
http://www.ganka.gr.jp/lasik

ですので、残念ながらLASIK反対の派閥はとても力が弱いのです。
むしろ、表向きには反対している医師の方が少ないのではないかと思います。
ただし、汚いことに、自らが手術を受けたいかどうかとは、また別の問題だそうです。

レーシック被術者の予後については、全国の情報を統合してフィードバックするような機関がありませんし、それを管理するには、希望者のプライバシーの問題もあり難しいようです。
従って、現在の希望者の内訳に関する情報は公表されていません。
ただし、昨年度の我々の病院における角膜移植実績は以下の通りです。

水疱性角膜症       35眼
角膜白斑             29眼
円錐角膜             15眼
LASIK眼          9眼
角膜潰瘍・穿孔       8眼
角膜ジストロフィー 6眼
その他                   3眼
(三月末時点 残待機眼数125眼)

これをご覧になって、岡本様はどのように思われますか?

LASIK眼の角膜移植は例外的なものだと思われますでしょうか?
LASIK眼で角膜移植が必要になる例には、銀座眼科のような細菌感染の例だけでなく、ハードコンタクトでも矯正できないような強度の円錐角膜をきたした例もあるのです。
岡本様は、レーシックでの角膜移植希望者は優先順位において、下位に回ってもらうべきとおっしゃいました。 私は同意なのですが、ところが、LASIK眼に対する角膜移植は、緊急性が求められるものも多いので、どうしても移植を優先してしまうという現状があります。

岡本様は、自分もレーシックを受ける気になるかもしれないとのことですが、私自身はたとえ、CLやメガネで不便を来している状況でも、そうは思わないと思います。(これは医師としての発言ではないですが、親に頂いた健康な角膜を傷つけることに抵抗が強すぎます)

レーシックを受けてしまう人が多いことの理由としては岡本様がおっしゃったことの他に、これはいろんなネットサイトや広告に対する読み手の読解力(メディアリテラシー)の問題もあると思います。

例えば、この、「一見公正ふう、実は宣伝のサイト」でも、
http://lasik.grats.jp/1/

(抜粋始)
レーシック手術に失敗はあるのか?
残念ながらレーシック手術にも失敗はあります。
いきなりこんなことを言うとレーシックを受けるのが嫌になるかもしれませんが、事実を皆様に知ってもらうために正直に書いています。
円錐角膜の疑いのある患者さんがいました。その方に同意の上でレーシック手術を施したところ、レーシック失敗となり、術後に不正乱視・強度近視の症状が現れたそうです。
また、元々角膜の薄い強度近視の患者にレーシック手術を施したところ、不正乱視などの症状が出たそうです。

上記のレーシック失敗の事例の対処方法は、角膜移植することで視力を取り戻したそうです。
円錐角膜とは、角膜が原因不明に突出してくる症状のことです。
症状が悪化すると眼鏡やコンタクトレンズでも視力を矯正できなくなり、円錐角膜用の眼鏡を着用する必要性がでてきます。

レーシックで失敗するときには、円錐角膜の疑いのある患者さんが多いそうです。
円錐角膜の場合には、最悪なケースだと角膜移植が必要とのことです。(抜粋終)

というように、円錐角膜で角膜移植になるかもしれないと書いてあります。
LASIKの宣伝で、「失明することはありません」というセリフを良く目にします。
このセリフに安心感を覚えている人が多いのではないでしょうか?
さらに、LASIK業界で働く知り合いの話によりますと、最近のLASIK業界にはアフターケアーの生涯補償の一環として、「角膜移植保障制度」という補償制度をつける所があるそうです。

http://www.lasik.jp/best/aftercare/kakumaku_guarantee.html
http://www.lasik00.com/160.html

いざという時には海外の角膜を輸入して、角膜移植をするのだそうです。
ですので、実際にはどれぐらいの角膜移植が行われているのかという統計を取るのは容易ではありません。

また、輸入移植用角膜の病原性などの安全性の保証もありません。
このような「角膜使い捨て」の補償制度の記述を見ただけで吐き気がします。
それで岡本様は、正当な医療機関の近視手術に対する警告広報努力が足りなかったとおっしゃいますが、残念ながら、もはやLASIKに批判的な「正当な医療機関(眼科)」は、特別天然記念物並に少数なのです。

〇〇大学、△△府立大学という、近隣の超一流の国公立大学でもそうですし、◇◇大学を始めとした私立大学病院などは目も当てられません。
私は、もはや「そこまでして受けたい人は勝手にどうぞ。 そのかわり、何かあってもうちの病院に来ないで」と内心思っております。

私にとって何よりも優先して最も考えたいのは、光を求める患者さんなのです。
はっきり申しまして、そのようなLASIK患者に使う労力も、気力も湧いて来ないのです。
LASIK施設が儲けるだけ儲けておいて、後々の面倒な尻ぬぐいのケアーだけ我々になすりつけないで欲しいです。
もう少し、LASIK検討をされている方にも、責任のある決断と行動をとって頂きたいです。
レーシックを手がける医師の儲け意識というのは、もはや国立大学病院にまで浸透してしまっている現状では、私には何もできることはありません。
せめて、「我々はLASIKを行わない」という方針を守り抜くことぐらいしかできません。
レーシックに反対する正当な眼科がマイノリティーとなってしまった今となっては、もはや時、すでに遅しなのです。

2000年の、厚労省による認可前ならば反対派も多かったのですが、認可され、さらに国公立大学が独立行政法人となって以降は、すっかり状況が変わりました。
眼科学会には、この件について、何も望むことができないと思います。会員の過半数は、LASIK万歳派でありますし、症例数をかせぐことと、そのデータを基にした学会発表に一生懸命になっていますから。

学会の人たちは、レーシック患者による本来の角膜移植患者への浸食を憎むという気持ちがないから、レージックへの警告広報に取り組んでいないのだと思います。
反対派だけで、何か運動をすれば、とおっしゃいますが、私には全く力不足で、情けないばかりです。

たとえ蟷螂の斧でも

岡本 S先生のメールを拝読し、近視手術による角膜移植者が実際にかなりの人数に昇っているらしいことと、そのために本来の角膜移植適応の患者さんの苦しみを長引かせているということがわかりました。
そして、この憂うべき事態を抜本的に変える手段も、なかなか見つかりそうにないこともわかりました。

こうなった今では、我々の研究会のサイトは、もはや蟷螂の斧なのかもしれませんが、それでも、真っ暗闇の一隅を照らす照明として、一人でも多くの人の役にたてるように、今後とも、このサイトを充実させていくつもりです。
また、いろいろと教えてください。

S  近視手術による角膜移植者の日本全体の実数に関する情報の提供ができず、お力になれず申し訳ございません。ただ、もしかすると当方の病院の移植数で全国の全ての例なのかもしれません。(私はそうは思っておりませんが)

輸入角膜については輸入数などの管理もされていませんので、もし、それを使用してLASIK失敗患者が角膜移植を受けると、今後も全く数字として明るみにならないと思います。 (これも、私の憶測にすぎませんが)LASIK施設が、最近、角膜移植補償をつけているのは、もし、LASIK失敗による円錐角膜などでラチがあかなくなって、その患者が他の病院にかかって角膜移植を希望されるようなことになれば、そのLASIK施設の評判に関わるので「施設内(関連施設)で角膜移植をして、もみ消そう」という魂胆から、かもしれません。

もみ消すためには、目的や用途を明らかにして順番待ちをしなければならない国内のアイバンクを通しての正規の角膜を手に入れることはできませんので、裏ルートでお金さえあればいつでも手に入れられる米国産の角膜を購入して用いるのではないか、とも考えられます。

そして少なくとも当方の病院では、LASIK失敗による角膜移植患者のために、岡本様がおっしゃる「本来の角膜移植適応の患者さんの苦しみを長引かせている」という状況になってしまっております。

なのに、私は力不足で、その現状を傍観することしかできず申し訳ございません。
貴サイトの今後の成り行きを、陰ながら見守らせていただきますが、どちらかと言えば、私はLASIK手術そのものに関しては希望する人は自己責任で受ければ良いと思っております。  ただ、「他人に迷惑をかけるな」という主張です。
このたびは、岡本様の参考になるお考えをありがとうございました、では、この辺りにて失礼いたします。

投稿日:2020年9月17日 更新日:

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ちなみにメンバー9人が手術を受けたクリニックは品川近視クリニック5名、神戸クリニック1名、錦糸眼科1名、他眼科2名です。

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