公開質問
京都府 ・ 千原眼科 千原悦夫様 ・ 岡崎一白様
2009.12.20 近視手術の後遺症対策研究会 代表 岡本隆博
貴眼科が掲出しておられますネットサイト(http://www.chihara-ganka.com/ 2009.12.20現在)の内容について、疑問を感じた点がありますので、ここに謹んでおたずねします。
以下の文の中の 《 》 内の文は、上記の貴サイトからの原文のままの引用です。
(質問1) 《医院の理念》のところについておたずねします。
(1-1) 《1. 最新の技術を取り入れ効率的かつ安全で確実な治療を行います。》 としてありますが、《確実な治療》とは何が《確実》なのですか。確実に治癒するということではないですよね。
(1-2) 《2. 来院者のアメニティーに配慮し、清潔で暖かい医院環境を構築します。》 としてありますが、夏の場合には冷房費を節約して、暖かな室内にしておられるのでしょうか。
(1-3) 《3. 職員相互の融和を図り働きやすい職場環境を構築します。》 としてありますが、そのためのにどんな施策を実行しておられるのですか。
(質問2) トップページに 《大学における医療の種々の問題点を少しでも改善したい」という願いを込めて努力してきました。》 としてありますが、その 《種々の問題点》 とはどのようなものなのでしょうか。
(質問3) 《医院について》 の欄に貴院の写真があり、最上階に円柱を輪切りにして半分だけ残したような大きな天井が見えますが 《大きな半球状の天井が特徴的でユニークな建物》 との説明があります。 半球状の天井というのは、内部の見えないところにあるのですか。
(質問4) その建物は 《豊中市の二井建築設計事務所が自信を持って設計したものです。》 としてありますが、どういう自信ですか。どんなに強いジシンにも大丈夫、という自信ですか。
(質問5) 《視力測定器を5台に増強しました。》 としてありますが、オートレフよりも正確な屈折度数を出せる自覚的屈折検査である「両眼開放屈折検査」ができる視力測定器ですか。 その器械の機種名を教えていただけませんか。
(質問6) 《このビルの通信はISDNやLANで結んで将来の通信需要増加に対応できるようになっています。》 とのことですが、ADSLも光通信もまだ入っていないのですか。
(質問7) 貴眼科ではレーシックをなさっているようですが、レーシックの術前検査や術後検査の費用を、すべて保険非適用となさっていますか。 それとも保険適用となさる場合もあるのですか。
もし、なさる場合もあるのであてば、どういう場合に適用なさるのかをおたずねいたします。
(質問8) レーシックの 《術後1ヶ月以降の診察は保険診療となります。 約1,000円から2,000円です。(3割負担の場合)》 としてありますが、レーシックのあとの検査には保険は適用しないこと、という監督官庁の指導があるはずですが、なぜ、貴院では、それに違背するようなことをなさっているのでしょうか。
保険適用のときのカルテにはどういう病名をつけておられるのでしょうか。
(質問9) 《手術後(3から6ヵ月後)に追加手術が必要な場合の手術代金は、無料です》 としてありますが、6ヶ月以上あとでの追加手術の料金の記載がありません。
その理由は何でしょうか。また、その料金はいくらでしょうか。
(質問10) 貴院のレーシックの 《学割》 は、通常189,000円(両眼)のところが100,000円となるという大幅なものですが、
(10-1) 《学割の対象は説明会予約をこのホームページから取られた場合にのみ、対象となります。》 とのことですが、なぜHPとは関係なく手術を受ける学生さんは学割の対象にならないのでしょうか。
(10-2) 《学割の方にはカウンセラーによるカウンセリングの時間を設けません。》 とのことですが、カウンセラーによるカウンセリングはレーシックを受ける人には誰にでも必要なものではないのでしょうか。
(10-3) 《院内での掲示や配布物にもこの内容や金額の説明をおこないません。 院内で患者(質問者註:ここでも呼び捨てですね)へも説明をおこないません。 説明会でもこの学生割引については説明をおこないません。》 とのことですが、なぜ、院内で学割の説明をなさらないのでしょうか。
(質問11) 診療担当の医師の名前のところに、名前ではなく単に「京大医師」とだけ書いてある部分があります。
(11-1) それらの医師に氏名が明記していないのは、なぜでしょうか。
(11-2) それらの医師の氏名をお尋ねします。
(11-3) その医師の京大病院での専門分野は何でしょうか。
(11-4) その医師は京大病院の公務員の身分を持つ医師なのでしょうか。
(質問12) 岡崎様にお尋ねします。 貴殿の近視手術の経験は、どの程度のものでしょうか。 これまでにどのくらの期間、どのくらいの眼に対して近視手術をなさいましたか。
(質問13) 貴院におけるレーシックの術式は、何と何でしょうか。 使用される器械は何でしょうか。
(質問14) 《当院での治療分野》 の中の記述についてお尋ねします。
(14-1) 《白内障 どんなものでもまかせて下さい。》 としてありますが、「任せる」とはどういう意味ですか、相手の言うがままに従い何をされてもあとで異議を言えないのが「任せる」ということではないでしょうか。 貴院では患者「様」に対してそういう全面依存を求められるのですか。
(14-2) 《緑内障 最も専門です。あらゆるタイプの治療をしています。》 としてありますが、
(14-2-1) 貴院の治療により緑内障が「治癒」するわけはないですよね。
(14-2-2) 貴院の緑内障の治療により、その進行がストップするわけでもないですよね。
(14-2-3) 貴院の治療によると緑内障の進行が全国平均よりも遅くなるというデータがあるのでしょうか。
(14-3) 《網膜剥離 ほとんどのものは治療可能です。硝子体手術 ほとんどのものは治療可能です。》 としてありますが、「治療」と「治癒」は違いますよね。
(質問15) 人事募集のところに 《給与参考:正看で約32万円、准看で約30万円 (当直を月に3回、手術介助を半日3~4時間単位で月10回程度を行った場合の概算です)》 としてありますが、
(15-1) これは勤続何年の人の例ですか。
(15-2) これは手取りの額ですか。 それとも、いろいろ引かれる前の金額ですか。
(15-3) 看護師の給与としてはこれが最高、と理解していいのでしょうか。
(15-4) 常勤看護師の給与と常勤医師の給与は、それぞれの平均で何倍くらいの差があるのでしょうか。
(質問16) レーシックの適応者として、 《18歳以上で近視や乱視が1年以上進行していない人が目安です。》 としてありますが、 《1年以上進行していない》 ことをどのような方法で確認できるのでしょうか。
(質問17) 《コンタクトを長期間使用すると角膜の形がコンタクトで変形します。 コンタクトをはずしてすぐに手術をすると、術後の角膜が予想と違う形になって予定の視力が出ないことがあります。そこで術前検査日からさかのぼって ハードレンズ:2週間以上前に中止》 としてありますが、
(17-1) ハードレンズ装用者の角膜が装用中止2週間で安定するという根拠をおたずねします。
(17-2) 他のレーシック施設では2週間ではなく3週間としている所が多いのですが、なぜ貴院の場合、1週間少ないのでしょうか。
(質問18) 貴院では患者さんが近視手術の同意書を見て検討する日数は最低どの程度与えておられますか。
それとも、見せてその場でサインをもらうのですか。
(質問19) 術後の痛みについて 《痛みの程度は人によって異なりますが、指示された薬で解決できるでしょう。》 としてありますが、貴院自体が手術の当事者なのに、 《解決できるでしょう》 という推定の叙述でしかないのは、なぜでしょう。
これまでの例で、薬で解決できない痛みの例があったのでしょうか、なかったのでしょうか。
(質問20) 術後の状態について 《そのため人によっては追加手術や眼鏡での矯正が必要となります。》 としてありますが、眼鏡(遠見用や近見用)が必要となる人は、貴院で近視手術を受けた患者さんの何パーセントなのでしょうか。
(質問21) 《光が眩しかったり、かすみ、ぼやけなどはが、人によっては長期間続くことがあります。》 としてありますが、多くのレーシック眼科のサイトには、「こういう現象は約半年ほど続くが、だんだん気にならなくなる」としてあります。
貴眼科の場合は本当に 《治療後2~3週間程度でほとんどの方は消失》 するのでしょうか。
そうであれば、その理由をおたずねします。
(質問22) そのあとに 《しかし治療後数週間は、夜間に電灯や信号機の明かりがぼやけて見えるハレーションが強く起こることがあります。》 としてあります。 「数週間」というのは5~6週間ですよね。
2~3週間ではなかったのですか。
(質問23) 《体験談》 の記事についておたずねします。
(23-1) 体験談を書いた患者名のあとに「様」をつけて掲載してあるのですが、 《加藤様》 への眼科からのコメントのところには 《千原眼科は京都でもやや郊外にあり、宣伝や地理的便利さで患者を集めることよりも、良い結果を出して地道に患者を集めていこうと思っています。》 と、《患者》 を呼び捨てにしています。(この人に対するそのあとのところでも呼び捨てです)その理由をおたずねします。
(23-2) 《合併症は学会等で報告されています。しかし十分に検査して、安全を確かめていれば心配しなくても良いのではないかと思います。》 としてありますが、学会等での報告の他に貴眼科で実際に見られた合併症はないのですか。 あれば、どういうものかをおたずねします。
また、 《心配しなくてもよいのではないかと思います》 というのは頼りなく聞こえますが、「心配は要りません」と断言はできないのですね。
(23-3) 貴院のコメントとして 《利潤を追求すればためらう時間を与えずに手術を受けさせることが必要なのでしょうが、私は納得できません。》 としてあります。 貴眼科が営利目的ではなく医療として近視手術をしておられるのであれば、最悪のケースや、後遺症の具体的な実態や、次に述べる「後悔率」も、発表されてはいかがでしょうか。
(質問24) 術後のいくつかの経過期間で、貴院で近視や老視の手術を受けた人が、次のどの思いをしておられるかということの統計が重要だと思いますが、こういう統計を取っておられますでしょうか。
まったく後悔していない。 ( )%
少し後悔している。 ( )%
強く後悔している。 ( )%
(質問25) 貴眼科で近視手術を受けて予後が思わしくなく、貴眼科での対応にも満足がいかず、他へ診療を受けに行ってしまって、貴眼科では術後の追跡調査もできない、というかたは、貴眼科で近視手術を受けたかたの何%くらいおられるのでしょうか。
(質問26) 貴眼科で近視手術を受けて予後が思わしくなく、角膜移植を受けたかたは、おられないのでしょうか。
(質問27) 《取り扱いコンタクトレンズ》 として、いくつかのコンタクトレンズの名称や種類などが載っていますが、眼科自体がこれらを販売しているのではありませんよね。 それをすると違法行為になりますから。 しかし、眼科のホームページにこういう記事を載せると、眼科がこれらを販売しているのかという誤解を招くおそれがあると思いますので、どうしてもこれらを載せたければ、販売している営利企業の名称を明記された方がいいのではないですか。
ちなみに、貴眼科の併設メガネ店である「エムイー」のホームページにも「コンタクト取り扱い」としてありますが、双方の「取り扱い」は意味が違うのですね。
(質問28) トップページに「隣接眼鏡店」としてリンクをかけてある、ルネッタ・エムイーは、単に隣に接して建っている、ということで、貴眼科とはそれ以上の関係はないのでしょうか。 貴眼科の主導により眼科に付設されたメガネ店なのではないのでしょうか。
(質問29) 【オルソケラトロジー1】のところで、 《検査の多くは保険診療が出来ません》 と書いてあり、【オルソケラトロジー】 09/05/20更新 というところでは、《ぜひ視力向上体験(わー体験)をお受けください。 費用は保険診療分(約2000円)です》 と書いてあります。保険が利く、というのが間違いだと思いますが、実際はどうなのでしょうか。
(質問30) 《わー体験は下記条件の方は無料となります。当院で過去1年以内にコンタクトレンズを新作、再作成もしくは定期検査に受診された方 仮性近視の治療でワックや目薬を使用された方》 とのことですが、なぜそういうインセンティブを設けてまで「わー体験」に誘導されるのでしょうか。そういうやりかたは、およそ医療には馴染まない「商行為」的なものではないでしょうか。