公開質問
神奈川クリニック眼科
北澤世志博様 ・ 今野公士様 ・ 山田英明様 ・ 矢田崇晋様
2010.2.15 近視手術の後遺症対策研究会 代表 岡本隆博
貴クリニックが掲出しておられますネットサイト(http://ganka.kanacli.net/ 2010.2.15現在)の内容について、疑問を感じた点がありますので、ここに謹んでお尋ねします。
以下の文の中の 《 》 内の文は、上記の貴サイトからの原文のままの引用です。
(1) 《神奈川クリニック眼科は、広域医療法人である医療法人社団博美会を母体とした眼科施設です。東京・名古屋・大阪・福岡を拠点とし》 とのことですが、4箇所の神奈川クリニックは、フランチャイズチェーンのようなもので、経営主体は別、すなわち決算などの会計が別なのでしょうか。
(2) 上記の(1)に対して「はい」であれば、医療法人博美会が運営するのは、どこの神奈川クリニック眼科なのでしょうか。また他の3カ所は、どういう名称の医療法人なのでしょうか。
(3) もしも、(1)への回答が「いいえ」であれば、《博美会を母体とした眼科施設》 ではなく、「博美会が運営する」とすべきなのではないでしょうか。
(4) 《視力回復手術に特化した医療に取り組んでいます。》 とのことですが、貴クリニックが行なう視力回復手術が「医療」なのであれば、術後のもっとも様態が思わしくない患者さんの具体例の紹介もされたらよいのではないでしょうか。
(5) 同様に「営利ビジネス」ではない「医療」なのであれば、術後1年後、3年後、5年後に、手術を受けた患者さんのうち、どの程度の割合の人が後悔して「近視手術は受けなければよかった」と思っているかという調査をしてそのデータを公開されたらいかがでしょうか。 手術を受けることを検討している人は、成功例はすでに十分知っており、これから知りたいのは、上記の(4)と、この「後悔率」だと思うのですが。
(6) 《当院は、眼科専門医による高い技術と豊富な治療の選択肢をもち、最先端の設備・教育されたスタッフなど、全てにおいて世界最高峰のクオリティをもった眼科施設として患者様に満足と安心をご提供いたします。》 とのことですが、
(6)-1 スタッフに対する教育についておたずねします。
貴院では術前及び術後の自覚的屈折検査は、単眼検査だけでなく、より合理的な両眼開放屈折検査も実施なさっているでしょうか。 もし、実際なさっているのであれば、両眼開放屈折検査のうちの両眼調節バランステストをなさるときの雲霧量は、どのようにして決めておられるのかをお尋ねします。
(6)-2 《全てにおいて世界最高峰のクオリティー》 とのことですが、では、自覚的屈折検査においても、世界最高峰なのですね。 では、そうであることを具体的にわかりやすくご説明いただけないでしょうか。
(参考)術後に正視眼になったのか、あるいは、視力は良いけれど弱度遠視になっているのかということは、調節の介入が起こりやすい他覚的屈折検査ではわかりにくいものです。 調節をさせないために調節まひ剤を点眼したとしても、それでは自然な日常生活における屈折状態はわかりません。 それを正確に知るには、正しい両眼開放屈折検査が良いのです。
(7) 《遠近両用白内障手術はこんな方に特におすすめです》 として、《スポーツをする中高年の方 パソコンを使用する中高年の方 老眼と白内障の症状が出ている方》 としてありますが、
(7)-1 白内障にはなっていなくとも、老眼のあるスポーツマンや老眼のあるパソコンユーザーにも《特におすすめ》 なのですか。
(7)-2 遠近両用の眼内レンズと単焦点の眼内レンズとの視界の鮮明さを比較した場合に、後者が前者に劣ることはまったくないのでしょうか。
(8) 《レーシック手術後の視力成績》 の記述についておたずねします。
(8)-1 このデータは、《術後最終診察日における両眼視力の分布を表したもの》 だそうですが、貴クリニックの場合、術式によって手術から最終診察日までの月数が違うようですが、レーシックにおいては、最長でも6ヶ月後のデータになるようです。それ以後のデータはないのでしょうか。
(8)-2 ここには両眼視力しか示されていませんが、左右の視力に2段階以上の差(たとえば、片眼が1.2で他眼が0.9、とか)あった例は、このうちの何%くらいあったのでしょうか。
(8)-3 ここには視力だけしか示されておらず、屈折度数が示されていませんので、遠視になっている例がどの程度あるのかが不明です。 少なくとも片眼が遠視になった例は、全体の何%(あるいは、何割)くらいあるのでしょうか。
(8)-4 術後の経過で半年くらいするとハロやグレアは少なくなるとも言われていますが、半年以上経過してもそれらがなかなか治まらずに困っている人は何%くらいいるのでしょうか。
(9) 術後のケアーにおいて、貴クリニックでの対応や処置に満足ができなくて、他の眼科などへ診療を受けに行く人の割合は、どの程度なのでしょうか。
(10) 貴クリニックへ来る人の中で、他の眼科でレーシクを受けて、事後の経過が思わしくなくて貴クリニックでの診療を求めてくる人は、何%くらいいるのでしょうか。
(11) 《コンタクトレンズを使用すると、角膜の形状が一時的に変化します。 手術を正しく行うために角膜を自然の状態に戻す必要がありますので、術前検査や治療に際して、下記の制限期間をお守りください。》 として、ハードコンタクト使用の場合には3週間の使用中止と書いてありますが、その場合に、3週間で角膜の一時的な形状変化が元に戻ったと、なぜわかるのでしょうか。 当方には、ハードコンタクトをやめてから半年~1年程度の角膜の変化が見られたデータがあるのですが。
(12) 《また、万が一、何か不安になったときや目に痛みなどがあった場合でも、神奈川クリニック眼科は、眼科専門医が診療を行っておりますので安心してご相談ください。》 とのことですが、
(12)-1 4つの眼科において常勤の(貴眼科専任の)医師は、それぞれ何人おられるのでしょうか。
(12)-2 また、非常勤(アルバイト)医師が手術を担当する率は、どの程度の割合なのでしょうか。
(12)-3 貴クリニックでは、自分に手術をしてくれた医師が術後のケアーをいつも担当してくれるとは限らないと思いますが、術後に手術担当医師の診療を希望しても、それがかなえられないこともあるのでしょうか。
(13) 術後にまた近視が進行して、保障期間内あるいはそれ以後に再手術を希望された場合に、角膜の厚みなどの関係で、再手術ができない割合はどのくらいでしょうか。
(14) 《定期検診終了後も保障期間内は診察が無料です》 とのことですが、その場合に渡される点眼薬も保障期間内であれば、すべて無料なのでしょうか。
(15) 術後の保障期間が過ぎてからの診療に、健康保険は適用されるのでしょうか。
(16) 貴クリニックでは手術の前の同意書を患者さんが検討する日数をどのくらい設定しておられるのでしょうか。