日本角膜学会 ・ 井上幸次様・坪田一男様への公開質問

公開質問 

 日本角膜学会 ・ 井上幸次様・坪田一男様

                     2009.11.17 近視手術の後遺症対策研究会 代表 岡本隆博
http://www.optnet.org/syujyututaisaku/

前略
貴会が掲出しておられますネットサイト(http://www.cornea.gr.jp/index.html 2009.11.16現在)を拝見して、あるいは、貴会の活動状況に関してまして、お尋ねをしたいことがいくつかありますので、ここに公開にてお尋ねいたします。

以下、質問1~5は貴会のネットサイトでの記述についての質問で、《 》 内の文は、貴会のネットサイトからの、原文のままの引用です。

(質問1) ネットサイト理事長挨拶に 《LASIKに伴う角膜感染の発症が世間の注目を浴びるなどnegativeなこともいつ起こるかわからない時代ともいえ、》 としてありますが、近視手術につきましては、感染症よりもむしろ、きちんと防止することがなかなか難しい、術後の後遺症や合併症の方が頻度的に問題が大きいのではないでしょうか。

(質問2) 上記の挨拶のところを見ますと、貴会の理事長は井上幸次先生のようでありますが、《木下茂先生ARVOトラスティー選任のお知らせ》 のところを見ると、理事長は坪田一男先生のようであります。
どちらが本当の理事長さんなのでしょうか。

(質問3) 会則に 《本会は角膜に関する基礎的、臨床的研究を通して、およそこれに関わる疾患の診断と治療に貢献する事を目的とする。》 としてあります。 それならば、貴会の会員の医師による近視手術の予後の実態調査を徹底的に行なうべきではありませんか。

近視手術は白内障手術などとはちがって、それを受けないと手術以外の手段ではどうにもならないということは非常に少ないものです。 近視手術の予後の実態が詳細になれば、それを受けずにすませて、かからずもがなの後遺症や合併症から逃れられる人が多くなるように私は思うのです。

(質問4) 貴サイトに 《角膜を専門とする医師の一覧》 が載っていますが、ここには貴会の会員がすべて掲載されているのでしょうか。(たとえば、大阪に比べて京都の欄に掲載されている医師が少な過ぎるように思います)貴会の会員の医師全員が掲載されているのではないとすれば、掲載の規準は何でしょうか。

(質問5) 協賛企業として4社の名前が載っていますが、その「協賛」の内容は、法人会員としての会費の納付と会誌への広告掲載だけでしょうか。

以下は、近視手術のことについて、おたずねします。

(質問6) 貴会の会員のなかで近視手術を手がけている医師の中に、単に患者さんが「メガネ顔はイヤ、コンタクトは面倒」という理由を挙げるだけの人だとして、その眼が医学的に禁忌がなければ近視手術に向かう(もちろん、必要な説明はする)という方針の医師がいたとしても、そういう方針は好ましくないと言う「指導」はなさいませんか。 なさらないとしたら、その理由をおたずねします。

(質問7) 基本的に近視手術というものは、その近視や乱視を放置すると重篤な疾患に陥るとか失明の可能性があるとかいうものではなく、いわば、受術者の「よりよいQOLの希望」を元に行われるものであり、眼疾患を治療するためになされるものではないものですから、相当なリスクが見込まれるのに、単に「それを求める人がいるから」ということで、あえてそれを引き受けるというのは、医師の本来の使命にかなう行為ではないと私は考えますが、いかがでしょうか。

(質問8) 手術を希望されるような程度の近視眼はほとんどが軸性近視であり、それによる眼底の病的変化が、生じていることも往々にしてあるのですが、近視手術ではそれはまったく改善されず、もちろんですが、術後眼軸長が変わらないというデータもあります。
ですので、近視が起こす網膜裂孔や網膜剥離などの疾患が生じる蓋然性が、近視手術によって減るとは考えられません。

もし、同じ程度の強度近視で、そのままメガネで暮らした群と、近視手術を受けた群とで、網膜裂孔や網膜剥離の発症の比率を比べたら、施術時の操作や、術後の眼圧の測定値の解釈が難しくなることから、むしろ、網膜剥離のリスクは上がるはずだと私は考えます。
なぜなら、施術によって、眼球に無理な力が加わって、ひずみを生じかねないわけで、それが数年後に網膜剥離となって現れることもありえるし、現にもっと早く網膜剥離になった人も居たと聞いています。

(質問9) 眼科学会のガイドラインでは、18歳以上を近視手術の対象とするそうですが、20~30代では、以後もまだまだ近視の進行があるもので、数年後に再手術をしても、その次はどうなのかという問題が残ります。 学会として、若い人も含めて術後の長期の追跡調査をすることを、会員医師に勧奨すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

(質問10) 我が国で近視手術をを受ける人は、いま年間で30万人とも40万人とも言われていますが、近視手術を受けるかどうかを迷っている人も非常に多いと思います。
しかし、近視手術が一般的になってからまださほど年月がたっているわけではないので、10年以上に渡る長期の個々の追跡データをまとめるのは難しいかもしれません。
それでとりあえずは下記のことさえ聞かせていただいたら、近視手術を受けるかどうかを迷っている人にとっての決断のための大いに有効な判断材料になると思うのです。

貴会に所属の医師による近視手術の予後の全患者を対象とした満足度(後悔度)の調査

非常に後悔している   (  )%
少し後悔している     (  )%
まったく後悔していない  (  )% (これを術後、定期的に長期間行なう)

この調査をして、発表していただけないでしょうか。
学会は、学会員のためだけではなく、公益のために存在するのですよね。

(質問11) 白内障手術の際、遠近両用の眼内レンズを入れて、残った乱視などはレーシックで除去するという方法があるようですが、その方法と、普通の単焦点の眼内レンズにメガネで遠近両用にするのとを比較した場合、便宜性はもちろん前者の方が勝るのですが、見え方のはっきりさにおいて、前者と後者を群に分けて比較したデータがあるのでしょうか。

 

投稿日:2020年9月4日 更新日:

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現在、とても人気の手術となっている眼のレーシック手術に対する警告の内容です。
今回、レーシック手術を当初認可した国の担当官が、現在ではその手術の危険について語り始めています。レーシックの何が危険なのでしょうか?その内容について、当局ABCニュースのエリザベス・レイミーがインタビューを行いました。

「レーシック手術の落とし穴 “2.0なのに
見えない・・・”体験者が語る“過剰矯正”
の恐怖 」

このテレビ番組は、このサイトにも紹介していますレーシック難民オフ会のメンバー9人のかたがたも東京でテレビ局からの取材に協力されて、フジテレビにより製作放映されたもので、医療ジャーナリストの伊藤隼也氏が監修されました。

ちなみにメンバー9人が手術を受けたクリニックは品川近視クリニック5名、神戸クリニック1名、錦糸眼科1名、他眼科2名です。

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