『頭痛がひどくて……遠視になったのかも』

視力回復手術体験記

【メール相談】『頭痛がひどくて……遠視になったのかも』

岡本 下記のメールでのやりとりは、2010年6月26日に始まり、7月2日に終わったものです。
相談者の名前は伏せて、みなさまに公開します。

手術を受けた施設名 = 品川近視クリニック
受けた手術の種類 = レーシック
手術を受けた日 = 平成22年4月17日

NG  本人(20代・男性)の妻です。
本人は頭痛がひどく、なるべくパソコン作業などはしたくないので私が代わりに投稿しています。

先週から頭痛がひどく、脳神経科でCT検査もしましたが脳に異常はありませんでした。
考えられるのがレーシックの後遺症です。 品クリにも行きましたが、目に異常はありません、の一点張りで、関係性を認めようとしません。対応には本当に腹が立ちました。

視力は、0.03から2.0に回復しましたが、主人の仕事は一日中PCと向かい合う仕事で、本人も眼精疲労からくる頭痛のような気がすると話しています。 脳神経科でもらった頭痛薬は全く効果がなく、このままでは仕事もできないのではないかと本当に心配です。

「いわゆる過矯正」が原因だと思うのですが、20代でレーシック手術を受けた場合、また視力が落ちる可能性があると聞いたことがあります。 いわゆる目に悪い、(暗いところで本を読むなど)の生活をして、視力が落ちたら後遺症も良くなった、という例もあるのでしょうか。

岡本 近視手術の後遺症対策研究会の代表の岡本です。メールを拝見しました。
ご相談の内容からしますと、レーシック手術による近視過矯正、すなわち遠視状態による、眼精疲労かもしれません。
また、角膜の光学的な中心位置のずれによる斜位(潜伏斜視)も生じているのかもしれません。
近視手術の後遺症対策研究会の会員店で検査を受けてみられたらいかがでしょうか。

もし、近視過矯正であれば、コンタクトレンズかメガネで矯正できますが、コンタクトレンズの検査人の場合、正確な遠視検査ができる人が少ないし、斜位の検査もしてくれません(コンタクトでは斜位矯正ができない)ので、研究会の会員のメガネ店で、もっとも進んだ屈折検査法である両眼開放屈折検査を受けられて、メガネが効果的ということがわかれば、メガネを調製されることをお勧めします。
そのメガネは、デスクワークのときだけの使用でも、眼精疲労にはかなり効果をもたらすことが多いです。

なお、レーシックで遠視になってしまっても、また近視になれば良いのではないか、という発想は、間違いではないでしょうが、すぐにそうなるのは無理です。
半年、1年、2年……と時間がかかる話です。
とりあえずは、頭痛をなんとかしないといけません。
可能性としては、遠視や斜位の矯正です。

NG  丁寧なご回答ありがとうございます。
近視手術の後遺症対策研究会の会員店、というものがあるんですね。 遠視の正確な検査が、難しいものだとは知りませんでした。 是非、そちらの会員店で検査を受けてみたいと思います。
愛知県には2店舗あるようですね。近日中に、行けるよう主人に勧めてみます。
ありがとうございました。

このような後遺症で悩む人がどれほどの割合でいるのかわかりませんが、品川クリニックでは手術前にこのような後遺症についての説明は無く、後遺症が出てから行っても遠視の検査などせず、レーシックとは関係ないと思いますという回答、信じられません。

被害者の会などを作って、品川クリニックを訴えたいと思ってしまうのですが、実際にそのような動きは無いのですか?
医学的に、レーシックと過矯正による遠視の関連性、遠視による眼精疲労の頭痛の症状というものの因果関係が証明されるのであれば、法的に罰せられて当然だと思うのですが……

岡本 近視手術の眼科では、屈折検査は器械に頼って、一番正確な手作業による両眼開放屈折検査をできません。
近視手術をやっている眼科のなかには、手術を単なるビジネスとして営業していて、良心など見られないところもあります。

まえに、あるレーシック眼科で感染症が頻発して起こったときに集団訴訟がありました。それは我々のHPにも掲載しています。 しかし、単なる後遺症では、訴訟は難しいでしょう。
手術前に同意書にサインをさせられるはずです。

簡単に言えば、「何があっても文句を言いません」ということを認めたと申告する同意書にサインをしてしまったら、たいていのことにはがまんをせざるを得ないのです。
もともと、手術で遠視にはならないと約束されているわけではありませんので、遠視になったからとか、眼精疲労を起こしているからとかいうことでは、たとえ因果関係が立証されたとしても訴訟では勝てません。

近視手術は一応「医療」ということですが、医療はそもそも結果責任を問われるものではなく、行為責任を問われるものなのです。
すなわち、医師が業務上なしたことがその時代の平均的な知識や技術水準から大きくはずれるようなミスがなければ、結果がどうであれ、医師は責任を問われないのです。
結果責任をもし問われるのであれば、医師は怖くて誰にも治療をできなくなります。
たとえば、これは簡単な風邪だと思って治療(投薬など)しても、こじれて死ぬことだってあるのですから。

とにかくご主人の場合には、まずは頭痛や眼精疲労を緩解させることが第一です。 早急に、近視手術の会員の店へ検査に行かれることをお勧めします。
なお、レーシックの再手術で遠視を正視に戻すというのもあるのですが、それは角膜をより薄くして弱めるだけですので、まったくお勧めできません。

NG  なるほど、よくわかりました。
実際、何の後遺症もなく、過ごしている人が大半なのでしょうし、本当に運が悪かったのだと思って納得することにします。
今回は、本当にありがとうございました。

岡本 今回のメールでのやりとりを我々のネットサイトに掲載させていただいて良いでしょうか。もちろんですが、お客様の名前は出しません。 NGさん、としておきます。

NG  はい、構いません。 お力になれればと思います。
資本主義社会で、人が金もうけをするのは仕方のないことではありますが、品川クリニックのやりかたは、倫理観にあまりにも欠けるような気がします。
医療に結果責任を問うことは出来ないし、一定の割合で医療行為に失敗が発生するのは仕方のないことです。

しかし、患者に失敗の可能性をしっかり説明する説明責任はあると思うし、失敗した場合の対処を誠意をもって行うということを、私は医療行為者に求めたいです。
そのような姿勢でいてくれれば、頭痛で苦しんだとしてもこんな精神的な苦痛は無かったと思います。
この世の中では、マイノリティには力がありません。
レーシックの被害者はマイノリティですので、難しいと思いますが、少しでも同じようにつらい思いをする人が減るよう、私に出来ることをしたいです。
これからも活動頑張って下さい。

 

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現在、とても人気の手術となっている眼のレーシック手術に対する警告の内容です。
今回、レーシック手術を当初認可した国の担当官が、現在ではその手術の危険について語り始めています。レーシックの何が危険なのでしょうか?その内容について、当局ABCニュースのエリザベス・レイミーがインタビューを行いました。

「レーシック手術の落とし穴 “2.0なのに
見えない・・・”体験者が語る“過剰矯正”
の恐怖 」

このテレビ番組は、このサイトにも紹介していますレーシック難民オフ会のメンバー9人のかたがたも東京でテレビ局からの取材に協力されて、フジテレビにより製作放映されたもので、医療ジャーナリストの伊藤隼也氏が監修されました。

ちなみにメンバー9人が手術を受けたクリニックは品川近視クリニック5名、神戸クリニック1名、錦糸眼科1名、他眼科2名です。

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