公開質問
京都市中京区 ・ ナカノ眼科 中山嘉仁様
2010.1.16 近視手術の後遺症対策研究会 代表 岡本隆博
貴眼科が掲出しておられますネットサイト(http://www.kyo-on.or.jp/ 2010.1.16現在)の内容について、疑問を感じた点がありますので、ここに謹んでおたずねします。
以下の文の中の 《 》 内の文は、上記の貴サイトからの原文のままの引用です。
(質問1) What’s Newのところに 《お友達ご紹介キャンペーン実施中! 患者さんをご紹介いただいた方に、当院でお使いいただける1,000円分の商品券を差し上げます。 また、ご紹介された方は、「ご紹介カード」をご持参いただきますとご購入のコンタクトレンズ商品代金より、1,000円割引させていただきます。》 としてありますが、
(1-1) これは患者様を貴院の売り上げ増進のための営業マンとして使おうというふうにも受け取れますが、そうでないとしたら、どういう意図なのかをおたずねします。
(1-2) 貴院は、医販分離の原則に反して、コンタクトレンズを販売しておられるのですか。 (その下にもコンタクトレンズの宣伝があります)
(質問2) 《レーシックとは》 のところに 《レーザー近視矯正手術とは、エキシマレーザー装置を使って1万分の1ミリ単位で角膜表面を精密に削ることによって、角膜の屈折力を矯正し、近視を治療する方法です。》 としてありますが、この手術は近視を 《矯正》 するのか 《治療》 するのか、どちらなのでしょうか。
私の考えでは、近視手術を受けるほどの近視眼では軸性近視になっているのですから、
手術によって眼軸の長さが短くならない以上、その近視手術は「治療」とは言えず、あくまでも「矯正」にすぎないのだと思うのですが……。
(質問3) レーシックの説明で 《角膜上皮層を温存することによって、PRKに比べて手術後の痛みがほとんどなく、強い近視も矯正できます。》 としてありますが、手術で削る角膜の厚味の関係でレーシックの適応は-6D前後まで、すなわち中等度近視までであり、強度近視にはフェイキックIOL、というのが通常の適応判断だと思うのですが、貴院では、普通は健常視力を出すために角膜を削るのは何D程度までなのでしょうか。
また、貴院において手術で残す角膜の厚味は中央部でどれだけを目安としておられるのでしょうか。
(質問4) 《レーシックの特徴 1.手術に伴う痛みはほとんどありません。(点眼麻酔のみ、麻酔注射はいりません)》 としてありますが、手術中は麻酔が効いているけれど、術後に麻酔がさめてから、その日中はかなり痛みを感じる人が半分近くいると聞いていますが、貴院の手術ではそんなことはないのでしょうか。
(質問5) 《器械の特徴 中野眼科のエキシマレーザーは高速アイトラッキングシステムを備えております。》とのことですが、貴眼科におけるレーシックの術式及び器械の名称が不明です。 他の近視手術眼科のサイトでは、それを公表してある場合が多いのですが、貴院ではなぜそれを明記されないのでしょうか。
(質問6) 《Q&A》 のところに 《近視が、またすすむのでは? 近視が少し残ったり、少し近視に逆戻りしたりすることはありますが、元の状態に戻ることはありません。 場合によっては再手術する事も可能です。》 としてありますが、
(6-1) 術後5年以上、各眼ともに1.0以上の裸眼視力を保っている人は、貴院の場合、何割くらいいるのでしょうか。
(6-2) 術後の視力低下により再度手術を希望された場合に、角膜の厚味に余裕があって再手術ができるのは、希望者のうちの何割くらいなのでしょうか。
(6-3) 術後の後遺症などで、手術したことを後悔している人は、貴院の場合、何割くらいでしょうか。
(6-4) これまでに、貴院で近視手術を受けた人で、悲惨だった人の例を3人紹介していただけませんでしょうか。(もちろん匿名でけっこうです)
(質問7) 《手術料: 片眼 105,000円(税込み)》 としてあり、両眼を同じときに手術した場合の費用が書いてありません。 ということは、この2倍であると解釈できます。 ところが、両眼だと片眼の場合の2倍よりもかなり安くしている近視手術眼科が多いです。 手間のことを考えると、その措置は理解できるのですが、貴院においてはなぜ両眼での割引がないのでしょうか。
(質問8) 《再手術料無料》 とのことですが、
(8-1) 無料となる再手術については、回数制限も、期限もないのですね。
(8-2) それで、その手術に付随する手術前検査料や術後の検査料は保険適用ではないと思いますが、その検査料金も無料なのでしょうか。それともそれらは有料なのでしょうか。
(質問9) 《主治医の一言》 として 《中野眼科はこの手術を2001年から導入して10年となります。手術がうまくいって喜んでいる人が大勢いらっしゃいますが、これは魔法ではありません。》 としてありますが、逆に術後の状態が思わしくなくて悩んでおられるかたも大勢おられると推察します。
喜んでいるかたと比べると、その比率はどれくらいでしょうか。
(質問10) 《手術を受ける前にメリットとデメリットを理解して、医師やカウンセラーと十分に話し合い、手術に適していることを確かめてから受けることが大切です。》 としてありますが、まさか、手術に適しているかどうかを患者さんが確かめないで、などという状態では貴院では近視手術を引き受けられたりはしませんよね。 ですので、この記述はまったく無意味だと思うのですが、なぜこんな注意を書かれているのでしょうか。
(質問11) 貴院ではハードコンタクトを使用の患者さんには、どの程度の期間の使用中止で手術をされるのでしょうか。そして、その期間で角膜の屈折状態が落ち着くという根拠があるのでしょうか。 (3週間使用中止という眼科も多いようですが)
参考 : 私が持っているデータでは、ハードコンタクトをやめてから半年~1年間に渡って角膜形状の変化により、近視や乱視の進行が見られています。
(質問12) 近視手術を受けるには眼の屈折度数の安定が必要条件ですが、貴院では、適応検査を受けた時点で屈折度数が安定しているかどうかというのは、どのようにして判断しておられるのでしょうか。
(質問13) 貴院では、患者さんに同意書を見せるのはすべての事前検査が終わってからでしょうか。
(質問14) 貴院では、患者さんが同意書を見て検討する時間を、少なくともどの程度(日数)設定しておられるのでしょうか。
(質問15) 近視手術を手がけておられる吉野健一医師は、そのサイト http://www.tokyo-lasik-center.com/ の相談室(2010.1.16)で、レーシックの術後にハロやグレアがずっと残る人もいると書いておられますが、貴院の患者さんにおいては、レーシックのあとで、1年以上たってもハロやグレアが収まらずに困っているという人は、何割くらいいるのでしょうか。