悪い通販業者に対抗するには

岡本隆博

《こういう公開質問》

私が主宰している「眼鏡公正広告協会」のサイトと「メガネ通販110番」のサイトに、
2015年の5月に、メガネのネット通販サイト、「キングラス(福田一正)」に対する
公開質問を掲載した。

http://www.ggm.jp/gkkk/(眼鏡公正広告協会)

http://eyetopia.biz/tuhan/ (メガネ通販110番)

もちろん、相手に、公開質問をした旨を通知し、回答をいただいたら、それも掲載しますと言ってあるが、普通は、まず答えは来ない。

今回のキングラスへの公開質問においては、貴殿の通販サイトに掲載してあるメガネには、メーカー参考小売価格がないのに架空のメーカー参考小売価格を書いてあるものやあるいは、実際のメーカー参考小売価格よりも水増した価格を載せて、そこからの割引価格を掲げている、というものを具体的に指摘し、これはどういうことですか、ということを問うたわけである。

それで、この業者の場合は、メールによる問い合わせがしにくいように、メールアドレス
はたいへんわかりにくいところに載せてあり、しかもリンクがけにしていない。

これでは、お客様からメールで何か問いあわせをされることをいやがっているのでは?と疑いを持ってしまうのが当然だと思う。

《公益社団法人は通販を禁じている》

そもそも、メガネを通販するという行為が、下記のサイトを見ていただいてもわかるように、無責任な行為なのである。

http://www.megane-joa.or.jp/

メガネの小売り部門では、唯一の公益社団法人である日本眼鏡技術者協会が、その公式サイトで、傘下の眼鏡技術者に、メガネの通販を禁じているのだが、それは、メガネ販売における重要なプロセスであるフレームの適合状態の観察やアドバイス、フィッティングというもとをはなから放棄した無責任な販売方法であるから、なのだが、メガネの通販の害はそれにとどまらない。

 

《メガネ通販の害》

うその「定価」をでっちあげて、ユーザーからの業界に対する信頼性をそこなうということもあるし、まじめに商売をしているメガネ店の顧客を不当に安い価格で奪い、そのあとでリアル店舗のメガネ店に、フィッティングその他で迷惑をかけることも往々にしてある、というのが、メガネの通販なのである。

通販業者は、通常は、ネットに載せている多くのフレームを自店(自宅?)で在庫はせずに、注文が来たらメーカーや問屋に注文をする、もし仕入れ先で品切れであれば、その旨注文者に通知するという、実にお気楽で安易で商道徳的に問題がある方法をとっている。

現に、冒頭で述べたキングラスのサイトには、2015.5.21現在、跳ね上げメガネ
グライダーが掲載してあったが、それは、その時点ではメーカー在庫は払底しているのである。

この業者がそのことを知っているのか知らないのか、それは私にはわからないし、あるいは、その5.21の時点で、この業者が、自店(自宅?)に在庫を持っていたかどうかも不明であるが、とにかく、まったく商品在庫に対する投資をすることなしに、また、メガネ屋(?)であるのに、検眼やフィッティングやレンズ加工に対する設備投資も技術投資も、なにもなしで、ということは、メガネの通販は、メガネのずぶの素人でも仕入れルートを作って、ネット画面を作ることができるのならすぐにでも始められるの商売である。

 

《暴利をむさぼる?》

メガネの通販は、商売につきものの在庫負担がないし、我々が長年かけて磨いていくフィッティング技術も検眼技術もいらないのだから、リアル店舗よりも安い価格で販売できるのが当たり前と言えるし、もしもそうでなくて、そんな方法でも値引きなしで販売するのであれば、適合度あいのアドバイスやフィッティングもなし、あとあとのケアーもなし、ということなのだからそれは暴利をむさぼる商売だとも言えるのである。

* 普通にリアル店舗で販売しているくらいの価格で通販でフレームを販売している
例も少なくない。

どちらにしても、まじめに、まともにメガネを作って販売しているリアルメガネ店にとって、メガネの通販業者は、いわば憎んでもあまりある、不倶戴天の敵・・・・のはずなのである。

なのに、世の中には不思議なメガネ店があるもので、大手の通販業者の「サポート店」になって、たとえレンズ入れだけでもお客さんが来てくれたら売り上げが少しは上がるという、だぼはぜ的なそろばん勘定だけでメガネの通販業者に「協力」を公表しているメガネ店もある。

そこには技術者の矜持もないし、ユーザーに対する愛情も感じられない。
(無責任な業者を応援して、その人に適合しにくいフレームでも、喜んで受け入れるというのだから)

 

《我々はどうする?》

では我々普通のメガネ屋は、メガネの通販に対してどのように向かい合えばよいのか。

まず、メガネの通販は違法ではないから、これを法律で取り締まるということはできない。

技術者協会が、公式サイトで「通販はいかん」と言ってみたところで、協会の会員でない業者はもとからそんな通告は痛くもかゆくもないから「無視」だし、協会の会員でも通販で少しでも儲けたいという人は、店の名前を変えて通販をしていたりする始末である。

「自分の儲けのためなら、違法でなければ何でもする」という人には、つける薬はないようである。

それで私は、蟷螂の斧かもしれないがせめて一矢報いようということで、ネットサイト「メガネ通販110番」にいろいろ書いているのだが、では、多くのまじめなメガネ屋が、これ以上のメガネの通販の猖獗を増大させないためには、どうすればよいのか、となると、それには回りくどい方法だが下記の方法しかないと思う。

1)自店のホームページにメガネの通販が無責任商法であるということを書く。

2)他店(もちろん、通販も含む)購入の新規フレームにレンズだけ入れてくれということで、店に持ち込まれた場合にはそれはお断りする。

特に、この2)は、実行することが意外に難しい。
その理由としては、

1.よほど問題意識をしっかり持っている店でなければ、つい目先のレンズの売り上げ代金に目がくらんで承諾してしまいがちである。
(先に述べた「サポート店」の場合は、そういう受け身ではなく、積極的にレンズのみのお客さんも獲ろうとしている)

2,もうフレームがあるという既成事実は覆らないのでそれを無駄にしてはユーザー
が気の毒なので、では当店でしっかりと検眼をしてレンズを入れて差し上げようかという気持ちになることもあろう。

まあ、こういうところである。

しかし、ここはひとつ、大きな目でものごとを見て心を鬼にして、他店購入の新規フレームへのレンズ入れはお断りするということを、マトモなメガネ店は、足並みをそろえて実行したい。

それが、不届き千万なメガネの通販業者には迂遠だが一番有効な方法であると、私は確信する。

最後に、参考までに、私のいるメガネのアイトピアのホームページにおける、他店購入のメガネ枠に対する対応方法を書いたところを下記にリンクで紹介しておく。

http://www.ggm.jp/sp/kiten0907201.html

おわり

投稿日:2020年10月25日 更新日:

執筆者:

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