岡本
いま、あるレンズメーカーさんが、老眼鏡をナント呼びますか、という懸賞募集をやっています。
私の記憶では、たしか10年ほど前にも同社が同じ募集をやって「シルバーグラス」に決まったように思うのですが、シルバーではちょっと歳が行きすぎている感じですから、他の名前の方がいいでしょう。
そして、老眼鏡ではなく「老眼」をナンと呼ぶかということについては、あるレンズメー
カーさんは「シニア・アイ」、別のメーカーさんは「エイジング・アイ」という呼び方を
提唱しておられるようです。
たしかに、検査のときなんかに「私の眼、どういう状態なの?」と40代の女性に聞かれると「老眼です」とは言いにくいものがあります。
みなさんはどうおっしゃっていますか?
前に、会誌に「近用遠視はどうでしょうか」という提言もありましたが……。
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A
私はこのごろキッパリと、「老眼です」と宣言します。早く観念させて、迷える魂のわだかまりを取り除き、迅速、有利に商売を進めるためです。
それが結局お客さんの目のためにもなります。
B
私もAさんと同じく、年齢・性別に関わらず、ストレートに「これは老眼です」と言い
ます。
ただその後に、「老眼はどなたも、必ず入ってきます。お客さんだけが特別ではないですよ」と、フォローになるかどうか分かりませんが、付け加えます。
中途半端な言い方をするより、ズバリ言って老眼を認めさせ、無駄な抵抗はやめて素直にメガネを掛けていただくためです。
老眼鏡についても、今まで、近用メガネとか、近くをみるメガネとか言っていましたが、
どうも近用メガネ=近視のメガネと思う方が時々おられて、その説明もしないといけないときがあります。
それにしても、老眼をシニアアイとか英語で呼んでも、うちのお客さんは高齢者が多いので「なんじゃそりゃ?」ということになります。
どんな呼び方でも、うちでは横文字はダメですね。
A
そのとおりです。ずばり「老眼です」と言ってあげるのが親切というものです。
C
私は、はじめての方には「老眼」と言う言葉は出来るだけ避けています。
「お近くを見る目の力が年齢と共に弱ってきたのです」とか言って、お客様が「それは老眼ですか」と、問い掛けてきたら、ちょっと、はぐらかしぎみに「いわゆるそういう事です」とか長島監督みたいに言っています。(^_^)
その後、かならず誰でもそうなる事や、遠視系と近視系で近用メガネを必要とする年齢差がある事、お客様の老化現象が特別、他の人より早くない事を説明します。
(ホントは早めに来た人でも)
特に女性には「老眼です」ときっぱり言わないホウがいいのではないでしょうか。
D
私の場合には 相手を見て言い方を変えています。
タイプ1
ちょっと繊細そうな方などに「老眼」の言を使わない方法
「そろそろ近くが見ずらい年齢になってきましたね」とか「だいぶ無理をされてますね」
などの言葉とやんわり話す方向
タイプ2
あっけらかんとした性格の方には「老眼」の言葉を使います。
「もう老眼の年齢ですね」や「初期の老眼です」などのはっきりした言い方も使います。
タイプ1やタイプ2でも 結局は言っている事は同じでも、ニュアンスが違いますので、
受け入れやすいと思います。
タイプ2は実家に帰った頃から使いはじめました。
45歳~50歳の年齢は、まだ体験してはいませんが、38歳の僕でも20代とは体力的に違います。
老眼初めての人は僕よりもっと体力的な衰えを感じていると思います。
近くの見ずらさを素直な気持ちで受け入れる様な話し方をしています。
E
私は躊躇なく「完全な、老眼です!」と、連呼します。