消費税に関する内税価格表示の強制は財務省の悪巧みしか、ありえない!
岡本隆博
消費税の税率が、来年10月以降もずうっと10%ですむのならともかく、実際にはそうではないと思います。
それなのに、小売店で販売する商品の価格表示において、外税表示を認めないというのは小売事業者いじめの暴政だと私は思います。
多くの業種の小売店においては、おびただしい数の在庫品があります。
そのすべての商品の価格を一夜にして新しい値段につけかえよ、というのは、小売の経験をしたことがない役人の発想です。
そんな理不尽なことを小売業者に強いているのは世界中で日本だけでしょう。
財務省の言い分としては、内税表示と外税表示が混在したら消費者にわかりにくい、ということでしょうが、そんなもの、外税表示の場合には必ずたとえば
¥1000 + 税
というふうな表示にして、その価格に税金がプラスされるということを明示することにより、消費者のわかりにくさはなくなるのですから、財務省の言い分は説得力を持ちません。
もしも、この「 ¥●●● + 税 」の表示が認められれば、ほとんどの小売事業者は内税表示はしなくなるでしょう。
もっとも、消費税の税率が未来永劫にわたって10%のままなのであれば、内税による総額表示も我々はいといませんが、そんなことはありえませんよね。
結局、内税表示を強要する財務省の思惑は国民に痛税感を感じさせないでおきたい、ということであろうとしか、私には考えられないのです。
なお、「¥1000 + 税」という表示は向こう3年ほど容認されるようですが、そんな中途半端なことではなくずっとこの表示を認めてほしいと私は思います。
なお、いま認められている表示方法は、要するに「総額さえ示せばあとはご自由に」ということですが、それでは消費者本位とは言い難い点があります。
たとえば、飲食店などでよくある表示に
●●定食 ¥1280 (税込¥1344)
というような表示があり、(税込み¥1344)の部分を小さめに薄めの文字で書いてあったりします。
そうすると、我々は日ごろの読書習慣においてカッコの中は読み飛ばすクセがついているし、しかも、小さくて薄い色の文字なので、うっかりと、1280円でこの定食が食べられる、と錯覚してしまうのです。
それで勘定をする段になって「えっ?1280円じゃなかったの?」といぶかしく思うわけです。
消費税がらみの金額表示は
¥1000 + 税
という表示に一本化するのがベストだと私は主張したいです。
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