岡本隆博
まず、ネットの掲示板から引用します。
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[1195] 眼鏡について 相談日:2005/12/21(水) 21:22 [北海道]
30歳、女性です。三歳の時から遠視で乱視だった為、分厚い眼鏡をずっとかけてました。
16歳ぐらいからコンタクトを付け始め、次第にコンタクトも眼鏡も使用しなくなりました。
元々0.8程度あったため支障はありませんでした。
最近目に負担を掛けてるのでは。。。と心配になり、眼鏡を作りたい、と眼科に行き色々
検査を受けた結果、眼鏡は必要ありません。といわれました。視力も1.5あるようです。
しかし、目の疲れや、夜暗くなるとぼやけてしまうのが気になります。眼科の先生が色んな検査をやった結果、いらないと言われたのだから、本当に必要ないのでしょうか。今の状態で、眼鏡をかけるのは、目によくない事なのでしょうか?
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【回答】 眼鏡が目に良くないことはないと思います。疲れやぼやけをお感じなら、また遠視用眼鏡が良いかもしれません。もう一度詳しく調べてもらうと良いでしょう。
[あそう眼科 http://www.asou.or.jp]
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この回答にある「眼鏡が眼に良くないことはない」というのは、厳密に言えば、間違いである。
眼に合っていない眼鏡は、眼にとって害はあっても益はないからである。
そして、遠視で、眼鏡をかけた方がよいのに、かけていない状態というのは、近視の人が
強すぎる眼鏡をかけたのと同じ状態なのであるから、相談者が遠視とわかっていて眼精疲労も訴えているのであるから、もっと強く「適正な眼鏡を装用すること」を勧めるべきである。「良いかもしれません」では弱い。
この回答者(眼科医)は眼鏡というものについてあまり深く考えていないように私には感じられる。 目の疲れやぼやけなどの自覚症状があったからこそ眼科へ行った患者にロクな説明もなく、単に「眼鏡は不要」と言っておしまいにする、オソマツな眼科。
それでは患者が納得できないのが当たりまえである。
ここで回答者は「もう一度詳しく調べてもらうと良い」と言っているが、それだと、その眼科でもう一度詳しく調べてもらうことを勧めているようにも受け取れるが、このオソマツ眼科では、もう一度行っても結局は無駄足を踏むことになる公算が強い。
この相談者が行った眼科は、いわば健康保険料を無駄に費やしてしまった、悪い眼科である。
だから、そこへはもう行かずに他の眼科へ行くほうがよいことは明らかである。
そして、それよりも良い方法がある。
眼科で調べてもらって「眼の病気などはない」とのことなのだから、あとは眼鏡店でシッカリ検査のできるところの方が良いのだ。
少なくとも成人の場合、調節まひ剤を使わなくても、両眼開放屈折検査により、遠視の眼に対して上手な眼鏡処方が可能なのだから。
その場合の良いメガネ店の選び方としては、次のような方法がある。
ホームページで自分のいる地域の眼鏡店の中から検査技術(処方レベル)の高そうなところを探すのだが、大体次のような点に注意をして探すとよいと思う。
・ 枠やレンズについて、やたら低価格を強調している店は、技術的に見ていまひとつの店が多い、と私は思う。
・ レンズの性能などの説明はあっても、検眼(視力測定)の方法について説明のない店は、自店の検査技術について自信や信念がないのだろうかと、私は思う。
・ 検査に対する説明でも、オートレフという自動測定装置の自慢や、眼の前にレンズがいっぱいつまった塊のような装置をのぞき込ませて、それを遠隔操作できるたいそうな測定器械装置の自慢を書いている店の場合には「器械ではなく人間が測るんですよ」と私は言いたくなる。
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私は、この相談者が行った眼科からは、お定まりの検査をいくつかやって、それで保険点
数を稼いだらそれでいいんだ、という儲け主義を感じざるえを得ない。
もしも、メガネ店で「あなたの場合はどこかの眼科へ」と言われたお客さんが行った眼科が、こんな眼科だったら、お客さんも災難である。
自店のお客さんの検査をしていて、このかたの場合には眼科受診が必要、と感じた場合には、信頼のおける眼科を紹介したいものである。