環境による目の疲れ
■ 近業過多(PC、顕微鏡、など)
近方を凝視する時の人間の目には、輻輳(内よせ)、縮瞳、調節の近見反応
がおこります。
輻輳とは近方の対象物に両眼の視線を合わせるために寄り目をすることなの
ですがこれには両眼の内直筋の緊張が必要とされます。また、縮瞳とは近方
の対象物を明視しようと焦点深度を深くするためにおこる反応なのですが、
これには虹彩括約筋の働きが必要です。
そして、調節とは水晶体の厚みを増し、その屈折力を増加させることによっ
て近方に焦点をあわせることですが、これには毛様筋の働きがなければなり
ません。
このように近くのものを見るという作業には多くの負担がかかり、近業を長
時間続けるけるということは当然疲れの原因になります。
作業中1〜2時間に一度の適度な休憩と、パソコンであればパソコン用、
顕微鏡であれば顕微鏡用といった各々の近業用途にあわせた専用メガネの
使用をお薦めします。
→ パソコン作業の疲れ目対策へ
→ 顕微鏡作業の疲れ目対策へ
■ 動刺激(キーパンチャー、球技の審判、など)
人間の目には常に対象物を網膜の中心窩というものがよく見える場所で注視
しようという習性があります。
動くものを見ようとするとき、眼球の向きを動かす外眼筋は対象物を中心窩
でとらえようとするために常に緊張して活動していなければならないため、
疲れの原因ともなりえます。
このような目の使いかたをした後に疲れを覚える場合は、目をゆっくり休
ませるのがいいでしょう。
■ 原色彩(塗装業、染色業、など)
色を感じる視細胞である錐体には赤感受性錐体、緑感受性錐体、青感受性錐
体の三種類があります。
混合色を見ている時にはこれら三種類の錐体は適当な割合で働いていますが、
原色彩をみつめているときにはどれかひとつの錐体だけが刺激され酷使され
ているため、疲れの原因ともなりえます。
このような目の使いかたをした後に疲れを覚える場合も、目をゆっくり休
ませるのがいいでしょう。
■ 紫外線・強い光(テレビ、照明ライト、など)
紫外線や強い光は視細胞の電池切れをはやくするため、疲れの原因ともなり
えます。
長時間強い日光を浴びたりする場合などは、紫外線カットされたメガネ、
又はそれにカラーをつけたメガネ、サングラスなどの使用をお薦めします。
|